浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(58)が、来季も続投することが分かった。指揮5年目の今季はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でも決勝トーナメントに進出、アジア転戦を掛け持ちする過密日程を強いられつつも、リーグ戦で年間勝ち点首位を快走。加えて準決勝まで西川、槙野、柏木の3人抜きで戦ったルヴァン杯で優勝を果たした。

 ACL出場クラブが軒並み息切れして苦戦する中で、シーズン終盤まで好パフォーマンスを保たせた手腕を、クラブは高く評価。ルヴァン杯の結果を待たずして、続投要請を行った。

 山道強化本部長は「世界でも要求されている球際の強さ、早い攻守の切り替えを徹底させつつも、日本人の俊敏さ、規律を守る真面目さ、戦術理解度を生かしたパスサッカーを実現してくれた。日本人に、とても合っているサッカー。この方向性でタイトルを取り、アジアで活躍することこそ、クラブが日本サッカーの発展に寄与する道」とした。

 期限付き移籍で「武者修行」させていた岡山のリオ五輪日本代表MF矢島、そしてケルンから獲得し千葉にレンタルしているMF長沢の2人を、来季から復帰させることも決定。若手の有望株も加え、充実の選手層をさらに分厚くする。恩師オシム氏から引き継いだ「日本サッカーの日本化」の道を、ペトロビッチ監督が来季も歩む。