最下位の岡山湯郷が1-2で新潟に敗れ、自動降格が決まった。4月24日浦和戦勝利を最後に13連敗となり、来季は04年以来の2部で戦う。6月に膝を手術した元なでしこジャパンMF宮間あや(31)はベンチ外。試合後のセレモニーには参加したが、言葉を発することはなかった。7月には宮間らの退団騒動が起き、クラブの幹部も辞任。入れ替え戦に回るコノミヤ高槻に勝ち点1及ばなかった。

 チームに前半の2失点を取り返す力はなかった。同点にすれば9位浮上で入れ替え戦進出。だが、後半18分に挙げたFW加戸の1点が精いっぱいの抵抗だった。今夏、MF宮間らの退団騒動に揺れ、現在の森ヘッドコーチが今季3人目の指揮官。谷本有造会長は試合後のセレモニーで「結果が全てです」と頭を下げた。

 膝の状態が思わしくないという宮間は、硬い表情でセレモニーに参加。姿を現しただけでサポーターから「宮間~」と声が飛んだ。クラブは谷本会長の取材に応じず、宮間が帰路に就く際には報道陣をスタジアム外に閉め出し。直後、敷地内に横付けされた車に宮間が乗り込み、公の場で言葉を発することはなかった。

 降格にも温かい拍手を送ったスタンドへ、谷本会長は「日本一を目指すチームになって(1部に)戻ってきます」と誓った。だがサポーターは立て直しの具体案も、宮間の本心も聞けない。声援も永遠に続くとは限らない。【松本航】