東京のユースに所属する中学生のMF久保建英が、後半開始から出場し、15歳5カ月1日でのJリーグ最年少デビューを果たした。

 0-2とリードされた後半開始からMF小山に代わり、1トップのユ・インスから1列下の、2シャドーの右に入った。同2分には長野の元日本代表MF橋本英郎とマッチアップ。前半、東京U-23が起点を作れなかった前線に立つと、ピッチ全体を見渡し、右から左へと精力的に走って攻撃の起点となった。

 後半32分には、相手ゴール正面に絶妙なスルーパスを出した。同38分には左サイドをドリブルで仕掛け、体を寄せてきたDFをすり抜けてペナルティーエリア内に進入すると、角度のないところからゴール前に決定的なパスを出し、スタンドをどよめかせた。前半、ほぼ攻め手がなかった東京U-23の前線で久保が片鱗を見せた。

 J3の最年少出場記録は、この日先発メンバーに入ったMF平川怜が、10月30日のホーム相模原戦の後半16分から出場して記録した16歳6カ月11日だったが、それをも上回った。試合は1-2で敗れたが、J3の試合では異例の7653人の観衆を前に、久保は記録だけではなく、早くもプレーで存在感を現した。