J2山形が来季の新戦力として愛媛FW瀬沼優司(26)をリストアップしていることが20日、分かった。近日中に保有元の清水に正式オファーを出す見込み。期限付き移籍中の愛媛では、今季40試合に出場し10得点。加入となれば、既に退任が決まっている石崎信弘監督(58)の後任として決定的な愛媛・木山隆之監督(44)と再びコンビを組むことになる。

 来季再びJ1昇格に挑戦する山形が、若手長身FWの獲得に乗り出す。185センチ、78キロの体格を誇る瀬沼は出身の筑波大でU-19日本代表に選出され、13年から清水に入団。14年は栃木、15年から期限付き移籍で加入した愛媛で才能が開花した。41試合で6得点を記録すると、翌16年も期限を延長し今季はチーム2位の10得点を挙げている。高さを生かしたポストプレーにスピードも兼ね備え、J2通算106試合に出場し23得点を挙げている。

 昨年、J2降格の要因となった得点力不足を今年も解消できなかった。今季42試合で43得点はリーグ18位。期待されたFWディエゴ・ローザ(27)は17試合1得点に終わった。J1に昇格したJ2トップの得点力を誇る清水は、山形の約2倍の85得点をたたき出している。京都から期限付き移籍で加入し、この日2得点のFW大黒は来季の去就が読めないため、先手を打つ形となる。

 来季就任が決定的な木山監督は、筑波大の先輩に当たる。再び師弟コンビが実現すれば、木山監督が志向するサッカーの理解者として、チーム内の意思疎通役にもなり得る。山形の地でタッグを再結成し、J1昇格に向けてひた走る。