J2岡山MF矢島慎也(22)とMF豊川雄太(22)が、のびのびプレーでJ1昇格を勝ち取る。

 30日、岡山市内で昇格プレーオフ(PO)決勝C大阪戦(12月4日、金鳥スタ)に向けて練習を再開。準決勝では6位ながら3位松本を敵地で撃破(2○1)し、初のJ1昇格に王手をかけた。

 攻守のカギを握る矢島は「決勝はまた難しい試合になると思う。でも、世間では『どうせセレッソが勝つだろう』と思われているからやりやすい」と、ひょうひょうとしていた。今年は、6大会連続出場が懸かったリオ五輪アジア最終予選や、本大会を経験。特にアジア最終予選で「あの時感じたプレッシャーは、もうなかなか超えられない」と、話すほどの重圧に苦しんだ。だが、その重圧を乗り越えられたことで大きく精神的に成長できた。

 ともにアジア最終予選を戦った豊川も「勝てるイメージしかない。試合が終わってコーチ陣が泣いて抱き合っているイメージを膨らませている。どうやって(自分がゴールを)決めようかな」とキッパリ。途中出場の可能性が高く、切り札として期待される。

 豊川は「自分たちはガンガン行くだけ。あとはサッカーの神様に頼みます」。これまでに神頼みして成功した例は、アジア最終予選だという。準々決勝イラン戦では延長戦で決勝ゴールを挙げ、日本を勝利に導いた実績がある。「今は政田(岡山の練習場)にいると思う。日頃、1年間の頑張りがこっちに傾いてくれれば」。夢のJ1まであと1勝。アジア、世界を経験し成長した2人が、悲願の舞台へ連れて行く。