全国高校サッカー選手権大会が今日30日に開幕する。

 3年連続8度目出場の尚志(福島)は、エースFW渡部公平(3年)が好調なまま明日31日のルーテル学院(熊本)との1回戦を迎える。29日は横浜市内で調整した。直前の静岡遠征での練習試合で、渡部は2試合連続ゴール。23日の藤枝明誠(静岡)戦はPK、26日の東邦(愛知)戦は決勝点を奪った。「いい準備ができていると思う」と自信をたぎらせた。

 今季のプリンスリーグ東北では、18得点を挙げて得点王。今大会の福島県大会も4試合すべてに得点している。「ゴール前で得点に絡むプレー。前線で起点になるのが自分の長所」と話す。180センチの長身でフィジカルの強さも大きな武器だ。仲村浩二監督(44)は「彼が点を取ってくれれば勝てそうな気がする」と厚い信頼を置く。

 青森山田が、Jリーグのユースチームもまじえた高校最高峰のプレミアリーグを初めて制した。「同じ東北のチーム。高体連のチームが優勝するのはすごく刺激になっている」と渡部は言う。1つ下のカテゴリー、プリンスリーグ東北では、青森山田のBチームに当たる同校セカンドと2試合戦った。身近な存在が大きな励みになっている。

 初戦のルーテル学院に向けて「相手は守備が強い。そこをどう崩すか」と言った。昨年度は大会登録30選手の1人だったが、ベンチにも入れずにスタンド観戦。今回は尚志のエースとしてピッチに立つ。【久野朗】