4大会ぶり5度目出場の東海大仰星(大阪)が、初戦を突破した。

 同じく激戦区の静岡大会を突破してきた藤枝明誠に対し、前半23分にオウンゴールで先制。後半8分に1度は追いつかれたが、わずか1分後、右サイドでパスを受けた主将のMF松井修二(3年)が決勝弾。GKの手が出ないゴールマウス右上に、右足で蹴り込んだ。

 後半29分には、与えたPKを2年生GKの宮本一郎がセーブ。藤枝明誠MF丹羽一陽(3年)のキックに対し「勘です」と右に跳んで右手1本で止め、チームを救った。後半終了間際に相手のヘディングシュートがクロスバーをたたく場面もあったが、粘りの守備で逃げ切った。松井は「失点した後、すぐ勝ち越し点を取れたのが大きい。ゴールした後は気が緩むものなので」。中務(なかつか)雅之監督(34)も「ハーフタイムに『後半は失点するかもしれない。取られても集中しよう』と話していた」と納得の勝利だった。

 来年1月2日の2回戦(ニッパ球)は、第1試合で勝った鹿島学園(茨城)と対戦。中務監督は「次もタレント力があるチーム。10番(2得点したFW上田綺世=3年)には推進力があるので警戒しながら、勝ち進めるよう、いい準備をしたい」と前向きに年を越した。