J2東京Vのミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(59)が、29日に神奈川・BMWスタジアムで行われた湘南-福島戦を視察に訪れた。試合後は、湘南の曹貴裁監督(48)との面会を希望し、ロッカールーム近くまで足を運んだが、ミーティングが始まったと判断し、会わずに引き上げた。

 ロティーナ監督は会場を後にする際、日刊スポーツの取材に応じた。4-0で快勝した湘南の印象について聞かれると「ある程度、完成されたチームだと思います。同じ監督の元で、何年もプレーしている様子が、すごく見えました。よくトレーニングされたチームという印象を受けました」と高く評価した。

 一方、東京Vの現状については「ベルマーレと間逆で、僕たちは始めたばかりで、チーム作りのプロセスの第1段階。ベルマーレが持っているオートマティズム(組織の連動した動き)は、僕らは持てていません」と現状を冷静に分析した。その上で、0-1で敗れた25日のJ3相模原戦、4-3と辛勝した27日のJFLブリオベッカ浦安戦を踏まえ「選手たちは向上し、改善してきていると思います。練習試合を2試合、行いましたが、状態を確認するのに、すごくいい練習試合になりました」と前向きに語った。

 30日から沖縄でキャンプが始まる。現地では2月2日にJ1鳥栖、同5日に川崎F、同8日にはJ2名古屋と練習試合を行う。2月26日の徳島との開幕戦(鳴門大塚)まで1カ月を切り「あと1カ月、残っている。チームのレベルを出来るだけ上げて、開幕戦に臨みたい」と、かみしめるように言った。【村上幸将】