C大阪の大熊清統括部長(52)が31日、日本代表MF清武弘嗣(27)が在籍するセビリア(スペイン)と、代理人を通じて話し合いを行っていることを認めた。清武本人がJリーグ復帰を強く希望しており、代理人を通じて回答期限を設定した上で、移籍金など獲得条件を記した書類がC大阪、鳥栖、神戸など複数クラブに届いているという。

 大熊統括部長は正式オファーについては「出していないです」と否定しつつも「代理人とメールで情報交換はしている。移籍金で、アグリー(同意)できるものではない」と明かした。

 獲得には600万ユーロ(約7億2000万円)とされる移籍金が必要で、同統括部長は「向こう(セビリア)はレンタル移籍は考えていないと思います」と説明。あくまでも完全移籍が条件で、年俸も2億円以上が必要と見られるため、資金捻出は厳しい状況だ。

 ただし、セビリアは27日にアルゼンチン代表MFモントヤを獲得したことで、清武も含まれる欧州連合(EU)圏外選手3枠の登録を空けたい思惑がある。現地時間31日深夜0時(日本時間2月1日午前8時)の欧州の移籍期限締め切りまでに、登録上の動きが出てくる可能性もある。仮に清武が登録を外れれば、Jリーグの移籍ウインドーは3月末まで空いており、金銭面の折り合いが付けばJリーグ復帰が現実となる。

 それらを踏まえた上でも大熊統括部長は「本人への条件と(セビリア側の)登録枠の問題もある。いろいろな状況はあるが、それでも現状は(獲得が)難しいだろう」と語った。