G大阪MF堂安律(18)がACL1次リーグ初戦のアデレード(オーストラリア)戦(22日、アウェー)に、2トップの一角で先発する可能性が出てきた。吹田市内で行われた11日の練習で、主力FW長沢が左足首を捻挫。長谷川監督は「週明け(13日)に検査する。悪ければ2、3週間かかるかもしれない」と説明。「長沢がダメなら律や彰人(高木)ら若い選手でやることになる」と明言した。

 先発となれば堂安にとって公式戦3試合目だ。ACLは16歳11カ月11日で初陣を飾っており思い入れもある。これまでサイドで起用されることが多かったが指揮官は「今年はサイドは考えていない。トップかトップ下」という。堂安も「FWは楽しい。前を向いたらすぐにゴールなので。自分の攻撃力を発揮できると思う」と目をぎらつかせた。

 東京五輪世代のエース候補とも期待され、今季にかける思いは強い。5月にU-20(20歳以下)W杯が韓国で行われるが、クラブでの飛躍も求められる。長谷川監督の指導も厳しくなり、走る姿勢から矯正された。「前傾にならないようにと言われた。顔を上げて走ると視野も広がった。今は絶好調ですよ」と声がはずんだ。

 高校3年だった昨季はJ1で3試合の出場にとどまった。「遠慮していたところがあった。今年はもうしていない。俺が引っ張っていく、ぐらいの気持ちでやれている」。試合に飢える堂安が、ひと暴れする準備は整った。【小杉舞】

 ◆堂安の先発 高2でユース所属だった15年6月20日のJ1仙台戦で公式戦初先発し、45分間プレーした。高3でトップに昇格した16年は、11月9日天皇杯清水戦で2度目の先発。初出場は16歳だった15年5月27日ACL決勝トーナメント1回戦FCソウル戦、J1は同年6月3日鹿島戦だった。公式戦通算9試合無得点、J1は出場5試合。