千葉・市船橋高から湘南ベルマーレに加入した、DF杉岡大暉(18)が、水戸ホーリーホック戦で、高卒開幕スタメン、フル出場を果たし、完封勝ちでデビューを飾った。

 杉岡は3バックの左で開幕のピッチに立った。開始10秒、左サイドにロングボールが放り込まれると、走り込んできたFW林陵平を、体を張って止めた。同29秒にも、再び相手陣内からロングボールが入ったが、冷静に対応し、相手の攻撃の芽をつんだ。

 攻撃でも起点となった。前半6分、自陣から右サイドへロングフィードを送り、MF奈良輪雄太(29)が折り返し、MF菊地俊介(25)がシュートを放った。同8分には前線にオーバーラップして、ペナルティーエリア手前からクロスを放った。

 ボランチ秋野央樹(22)、左MF高山薫(28)との連携も良く、2人とのパス交換から機を見ては攻め上がった。前半36分にも、タイミング良く左サイドを駆け上がると、相手ゴール前にクロスを入れ、決定的なチャンスをつくった。杉岡が高卒開幕スタメンとは思えない、落ち着き払ったプレーを攻守に見せた前半は、湘南がやや押し気味のまま0-0で終了した。

 後半11分、湘南ベルマーレが均衡を破った。右CKを中央で待ち構えたMF菊地が流し込み、先制。菊地は右コーナー付近で仲間たちにもみくしゃにされると、湘南ベルマーレサポーターで緑に染まったゴール裏に右拳を高々と突き上げた。

 その後は、ホームで負けられない水戸ホーリーホックに押し込まれ、自陣にくぎ付けにされるシーンも見られた。MF船谷圭祐(31)の、左足からの長短織り交ぜたパスにリズムを作られかけたが、湘南ベルマーレが何とか逃げ切った。【村上幸将】