鹿島アントラーズが新加入2人による攻守の殊勲で、今季リーグ戦初勝利をつかんだ。

 0-0で迎えた後半18分、新潟から移籍したMFレオ・シルバ(31)が移籍後初ゴールで先制した。左サイドでボールを受けたFWペドロ・ジュニオールからFW金崎夢生(28)へとつなぎ、中央でレオ・シルバが右足を振り抜いた。シュートはゴール左隅に突き刺ささった。

 勝利目前の後半ロスタイムには全北(韓国)から加入したGKクォン・スンテ(32)がみせた。ヴァンフォーレ甲府FWウイルソン(31)が蹴ったPKを見事に止めて、同点の危機を救った。先月28日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)第2戦ムアントン(タイ)戦も後半ロスタイムに失点して敗れているだけに、新守護神は「ACLも負けてしまった中で、PKを止めないといけないと思った。本当に勝てて良かった」。相手が強いシュートが持ち味だと試合の中で察知し、自分の右側に蹴ってくることを予測していた。

 エース金崎は「大きかったね。良かった」と2試合連続ロスタイム被弾を防いだ仲間に感謝した。DF昌子源(24)も「今日は、もう負けたくないという気持ちが一番強かった。ヒヤヒヤして、やってもうたと思ったけれど、内容がどんなに悪くても勝てばいい」。先月25日のJリーグ開幕ホーム東京戦(0●1)から連敗していただけに、公式戦3戦ぶり勝利に安堵(あんど)の表情を浮かべていた。【鎌田直秀】