J2ジェフユナイテッド千葉のフアン・エスナイデル監督(44)は、快勝した名古屋グランパス戦後の監督会見で「チームの成長具合は、本当に満足できる」と評価した。主な一問一答は、以下の通り。

 総括 僕らが、いつもやっているサッカーが出来たと思います。インテンション(強度、集中力)が高く、ゴールチャンスもあって、結果は公平なものだと思っていますし、満足しています。選手の努力も報われたと思っています。

 -後半31分、DF大久保裕樹を入れて変則的な5バック気味にした狙いは?

 いい守備をしたかったから。(交代した)MFホルヘ・サリーナスは攻撃に特化している選手で、守備があまり得意ではないので、DF西野貴治を左にして、大久保を真ん中にした方が、よく守備できると思ったからです。

 -後半12分に、MF熊谷アンドリューを羽生直剛に替えた。あの時間帯での交代は最初から決めていたのか、試合の流れか?

 まず、熊谷は疲れていた。あのポジションでボールを扱う選手がほしかった。それには羽生が的確で、少なくとも僕が要求したことは全てやってくれました。

 -MF町田也真人が機能していた。

 也真人だけではなく、全選手がいいパフォーマンスを見せてくれた。もちろん、選手には特徴がある。攻撃が得意な選手もいるし、今日はDF近藤直也がいなかったにも関わらず、守備は良くできました。全員が出来たことに満足しています。町田だけではなく、全員が本当に、よくやったと思います。1人だけ選手を評価するのは良くない。

 -近藤不在で試合に臨み、自信はあったか?

 心配はなかった。いつも出ている選手がいないという意味では、次に入る代わりの選手は大変だと思うが、多々良敦斗がセンターバックで、イ・ジュヨンがスタメンで右に出て、よくやってくれた。

 -名古屋グランパスを、どのように分析していたか

 名古屋は短くつないでくる、足元(の技術)もある、うまいチームだと評価しています。ただ、僕らがやりたいことは、いつも前からプレスにいく。その、いいところが出て、相手のいいところが出なかったことが多かった。そういう意味で、彼らより上だったと思うが、いいチームだと思う。彼らの思うようなサッカーをさせていたら、僕らはもっと走らなければいけなかったと思う。

 -開幕3試合で2勝1分けをどう評価するか。1月の始動からのチームの歩みを、どう見ているか

 勝つことは、いつもポジティブに捉えている。勝つことによって、次の週の練習もうまく出来るからです。チームの成長具合は、僕は本当に満足できるものだと思っている。引き分けであっても、満足できるものだ。先週も(山形とのホーム開幕戦は1-1だったが)僕は幸せだった。もちろん、結果についても満足しているが、それ以上に僕らがやっている(日々の)ことに満足しています。

 前節まで名古屋とは勝ち点4で並んでいたが、得失点差で3位下の6位だった。その名古屋を下してのホーム初白星で、3節を終えて2勝1分けで暫定首位に立った。現役時代にレアル・マドリードでもプレーしたエスナイデル監督にとっても、手応えを感じるスタートダッシュとなった。【村上幸将】