少年サッカー「春の日本一」を決める「JA全農杯チビリンピック2017小学生8人制サッカー大会」の関東大会が行われ、横浜F・マリノスプライマリー(神奈川)が2年ぶり2回目の優勝を飾った。江南南サッカー少年団(埼玉)との決勝を1-0で制した。予選リーグ、決勝トーナメントの計6試合で16ゴールを量産し、2失点に抑えて全勝した。5月3~5日に横浜市の日産スタジアムで行われる全国決勝大会には、決勝進出した2チームが出場する。

 虎の子の1点を演出したのは、横浜F・マリノスプライマリー主将のFW斎藤俊輔だった。第2ピリオド10分、右サイドからゴール前に抜け出したFW山上大智の足元にピタリとパスを流し込んだ。相手の速いプレスで、チームは得意のパスサッカーが展開できず劣勢だった。そんな時間帯の一瞬のすきをついた。斎藤主将は「決勝で仕事ができて良かった」とほっとした表情をみせた。先制して本来のサッカーを取り戻すと地力に勝るチームは、粘り強いプレーで逃げ切った。

 19日から2日間にわたって行われた予選リーグ、決勝トーナメントの計6試合全勝で16ゴール2失点。安定した試合運びに見えるが、土井孝徳コーチ(36)は「いつも通り楽しくプレーができなかった。すべてにおいてまだまだです」と気を引き締める。特に「負け試合だった」と振り返ったのは、鹿島アントラーズつくばジュニア(茨城)との準決勝。先制したものの、追いつかれてPK戦にもつれ込んだ。GK福井大次郎が相手の5人目のキッカーをとめて、劇的に決勝進出を決めた。チームただ1人の本職GKが大舞台で最高の仕事をこなした。

 15年の全国決勝大会では、準優勝だった。当時の先輩たちの姿を選手らは覚えている。GK福井は「先輩たちが悔しがる姿を見ていたので。全国優勝したいです」と気持ちを込めた。斎藤主将は「この経験を全国でも生かしたい。圧倒的な内容で勝利したい」と決意を語った。春の大一番でチーム初優勝を目指す。

<準々決勝>

横浜F・マリノスプライマリー(神奈川)2-0柏レイソルU-12(千葉)

鹿島アントラーズつくばジュニア(茨城)1-1、PK2-0 ヴァンフォーレ甲府U-12(山梨)

新座片山フォルティシモ少年団(埼玉)5-1鹿島アントラーズジュニア(茨城)

江南南サッカー少年団(埼玉)2-0バディサッカークラブ江東(東京)

<準決勝>

横浜F・マリノスプライマリー(神奈川)1-1、PK5-4

江南南サッカー少年団(埼玉)1-0新座片山フォルティシモ少年団(埼玉)

<決勝>

横浜F・マリノスプライマリー(神奈川)1-0江南南サッカー少年団(埼玉)