四国4県から12チームが参加した大会は、決勝で田宮ビクトリーサッカー少年団(徳島)がFC今治U12(愛媛)を2-0で下し、初優勝を飾った。同チームは5月3、4、5日に横浜市の日産スタジアムで行われる全国決勝大会への出場権を手に入れた。

 徳島の強豪・田宮ビクトリーSSが悲願の全国決勝大会出場を決めた。

 予選リーグを順当に勝ち上がった田宮は準決勝で苦戦。相手はディーオルーチェ高松(香川)。第3ピリオドにエース津川侑和(ゆうと)のゴールで同点に追いつき、PK戦で勝ち抜いた。薄氷を踏む勝利に「ギリギリで勝てて、波に乗れた」と、正岡巌監督はこの戦いをキーポイントにあげた。

 迎えた決勝戦で津川が大車輪の活躍を見せる。第1ピリオド3分に先制点をあげると、第3ピリオド8分には相手の決定的なシュートを無人のゴール前で頭で防ぎ、同点を阻止。直後にCKから高さのあるヘディングでゴールネットを揺らし優勝を決定づけた。津川は「第3ピリオド6分以降は守備に専念して守りきろうと思ったけど、セットプレーなので攻撃参加した。チャンスで得点できてうれしい」と喜んだ。田宮は登録18人中、新3年生が3人、新4年生が3人と下級生も試合に出場、相手の猛攻を体を張って無得点に抑えたことも優勝の要因となった。

 5月に行われる全国決勝大会には強豪が集まる。正岡監督は「全国大会で唯一出場できていなかったJA全農杯に連れていってくれた子どもたちに感謝。先輩たちが立てなかった舞台で楽しんでほしい」と語り、津川は「負けたチームの分まで頑張りたい。たくさん得点を決めて優勝を目指します」と力強く宣言した。