昨年末に脳梗塞で緊急入院した、サッカー元日本代表のラモス瑠偉氏(60)が3日、都内で行われたWOWOWの番組「リーガダイジェスト! クラシコSP 宮本恒靖対談『世界を知る。』」(WOWOWライブで17日午後8時)の公開収録で、後輩の日本代表たちと、国際サッカー連盟(FIFA)へ厳しいゲキを飛ばした。

 ラモス氏はこの日、元日本代表DF宮本恒靖氏(40)と対談した。その中、ACミランで出場機会が減少し、代表でも定位置を失ったFW本田圭佑に対し「本田に言いたいことがある。監督の顔ばかり見ているんじゃないぞ! このまま、終わってしまうぞ! と。やれって!! 自分の力を持っているんだもん」と力を込めて言った。

 さらに「香川らがドリブルをやろうとすると(ハリルホジッチ監督は)『やめろ、仕掛けるな!!』と言う。でも、1試合で2回、ドリブルして2点、決めてみろ。誰が外すの? 自信がある選手を、外すわけないでしょ」と、本田をはじめとした選手たちに、監督の戦術を踏まえつつも、自分の良さを出すよう、自主性を求めた。

 日本代表はUAEとタイに連勝し、W杯アジア最終予選B組で首位に立った。そのことを評価しつつも「今のアジアのレベルは、めっちゃくちゃ落ちている。個人は、うまくなった。環境もいい。でも勝負どころでは、我々の方が、ずる賢い選手がいた。今は、誰がゲームを仕切っているの? 俺は見つからない。香川、何やってるの?」と首を傾げた。そして「前が空いているのに(パスを)横、横、横…格好つけているの。カニサッカーやってるの? 香川らしくないよ、いいものを持っているのに」と香川に注文をつけた。宮本氏が「吉田麻也はキャプテンマーク?を巻いたが?」と聞くと「あれは多分、汗をふくためにあるんだろ」とまで言った。

 またFIFAが3月30日に、出場枠が現行の32から48へと大幅に拡大される26年W杯(開催国は未定)の大陸別割り当て案で、アジア枠を現行の4・5から大幅増の8にしたことについて聞かれると怒りは最高潮に達した。「最悪! 最低! 厳しい予選があるから、泣いて、泣いて最後に笑う瞬間がある。(枠を増やすのは)違う。予選いらないじゃん。予選なしで、大会を2カ月やればいいよ。金のことしか考えていないFIFA、いいかげんにせぇよ!! どうでもいい!!」と怒り心頭だった。【村上幸将】