モンテディオ山形が、MF汰木(ゆるき)康也(21)の今季初ゴールで東京ヴェルディを1-0で下し、ホーム連勝を飾った。後半22分、転がり込んできた絶好機を逃さなかった。ゴール前の混戦。「相手に当てないようにゴロじゃなく浮かそうと思った」とこぼれ球に飛び込んでくるGKを冷静にかわすと左足を振り抜いた。「あまり感情出すタイプじゃないけど外しまくっていたので余計にうれしかった。超ホッとした」と雄たけびを上げながらサポーター席へ走った。

 ここまで5試合に出場も無得点、チーム全体が待ち望んだゴールだった。木山隆之監督(45)は「もっとできる選手。彼が点を取り続けてくれないとチームも上位にいけない。1つ決めたのでね」と前線の3人に得点がついたことを喜ぶ。

 東京Vとの対戦は、特別だ。相手のDF畠中、MF安在、MF安西とは横浜ユース時代から競い合った。「ユースでずっとライバル関係だったので。何度も対戦して相手の特徴も知っていた。1対1で負ける気がしなかった」と胸を張る。前半、左サイドを相手DF2人を引き連れて駆け上がり、自らフィニッシュ。「あれがぼくの理想。バイタルエリアでボールを持ってひとりでゴールまで行く」。次節は自ら、決めに行く。【下田雄一】