ヴァンフォーレ甲府MF堀米勇輝(24)のJ1リーグ戦初得点が決勝点となり、4試合ぶりに白星を飾った。

 前半38分。左サイドのMF田中からのクロスに飛び込み頭で合わせた。「仲間に言われて得点したと分かった。(得点後は)何も覚えてない。やっと取れたって感じです」。FW河本に後ろから抱きつかれ、MF松橋には頭をなでられ、喜びがこみ上げてきた。

 前節C大阪戦で今季初先発したが「ミスを怖がって、ボールを要求していなかった」と反省。「試合に出て楽しめていなかったから、楽しむことを意識した」とこの試合に臨んでいた。

 吉田監督は「劣勢でも怖がらず、ディフェンスを外していく姿勢やゴールに向かっていく姿勢を見せた」と評価しつつも「まだ合格はしていない」と話し、下部組織出身の24歳への期待値の高さをうかがわせた。堀米も「これからが大事。甲府といえば堀米と言われるようになりたい」と力を込めた。

 チームはアウェー初勝利を飾り12位に浮上。吉田監督は「いいゴールデンウイークのスタートになった」と目を細めた。「一喜一憂せず、勝っても反省し、負けても自信を忘れずに地に足をつけて勝ち点を重ねていきたい」という指揮官の言葉通り、1歩ずつ確実に「年間10位以内」の目標に近づいている。