定位置再デビューだ。右臀部(でんぶ)負傷から復帰したベガルタ仙台MF奥埜博亮(27)が、今日20日のアウェー横浜F・マリノス戦で、リーグ6戦ぶりに先発復帰が濃厚だ。ボランチで先発したルヴァン杯大宮アルディージャ戦(3日)でアシストを記録して渡辺監督から評価されたが、「前目ならゴールを狙いつつ、勝利に貢献したい」と、2得点と結果を残しているシャドーで完全復活を印象づける。

 開幕時の前線3枚が再結成される。4年ぶりの準々決勝進出決定の可能性がある同杯札幌戦(24日)などを考慮し、リーグ8戦4発のFWクリスランは先発回避の見通し。“オリジナル”前線に対し、同監督は「ワンタッチでボールが入るシーンがおそらく増える」。19日のミニゲームで奥埜は前線での流動的なパス回しから得点を決め、「お互いの特徴を出し合えばいい」と自信を深めた。

 ボランチの経験を生かす。「お互いにスペースをつくり合いながら、バランス良くやるのが大事」。例えば、シャドーが相手選手を引き連れた際にできる、空いたスペースにボランチが入る。そうすることで、連動性のある攻撃ができる。J2長崎で経験した「3-4-3」への理解度は、さらに増したようだ。

 リーグ戦2連敗中だが、アウェー横浜戦はリーグ通算5勝3分け1敗だ。負けられない雰囲気が漂う中、「交代選手もいる。ペース配分を考えないでやりたい。1つ勝てば、調子も上がる」と期した。【秋吉裕介】