全敗で1次リーグ敗退が決まっている清水エスパルスは、主力組を投入して臨んだ。前節リーグ戦の横浜F・マリノス戦(5月27日・1-3)から中3日だが、小林伸二監督(56)は先発メンバー4人を変更せず。前週、練習中に鼻骨骨折を負ったMF枝村匠馬(30)はフェースガードをつけて出場した。

 前半は相手にボールを握られる時間帯が長く、38分に直接FKから先制を許した。だが、同ロスタイムに右サイドの鎌田が枝村につなぎ、最後はFW北川航也(20)が、右ポストとGKのわずかな隙間を突くシュートで同点弾を決めた。「FWとして勝負をして、結果を残してリーグ戦につなげたい」と話していた北川の鮮やかなゴールで、チームは勢いを取り戻した。

 後半はFW鄭大世(33)、MF白崎凌兵(24)ら主力が投入された。だが、同30分、DFカヌ(31)と鄭がヘディングで激しく接触するアクシデントが発生。鄭は担架で運ばれて退場した。同32分、急きょ出場したFWチアゴ・アウベス(24)のFKからDF村松大輔(27)が、相手GKと接触しながら頭で押し込み、逆転に成功した。

 入場者数は、15年4月8日ナビスコ杯川崎F戦(0-2)の4859人を下回る4633人でクラブ最少記録だったが、今季ホーム公式戦9戦目で初の白星を飾った。中3日で臨むリーグ東京戦(4日)へ弾みをつけた。【保坂恭子】