アジア・サッカー連盟(AFC)は9日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦第2戦(5月31日、埼玉)で乱闘騒ぎを起こした済州(韓国)の3選手らの処分を発表した。試合中に退場となりながら乱闘に加勢した趙容亨(チョ・ヨンヒョン)に6カ月の出場停止処分と罰金2万ドル(約220万円)の厳罰を科した。クラブには4万ドル(約440万円)の罰金を科した。騒動を受けた浦和はAFCに抗議文を提出したが、乱闘に加わったとして2万ドル(約220万円)の罰金となった。

 サッカー史に残るような乱闘騒ぎを受け、AFCは済州に厳しい処分を下した。趙は2度の警告で退場処分となりながら試合後の乱闘に加勢したことで半年間の出場停止と2万ドルの罰金となった。控えとしてベンチにいながら、ピッチを横切って浦和のMF阿部主将に肘打ちして退場処分となった白棟圭(ペク・ドンギュ)は3カ月の出場停止と罰金、浦和選手を殴った権韓真(クォン・ハンジン)には2試合の出場停止と罰金。クラブには4万ドルの罰金を科した。

 試合は浦和が延長の末3-0で勝ち、2戦合計3-2で準々決勝に進出した。済州は、試合終了の際にDF槙野らが済州ベンチ前で喜びを爆発させてガッツポーズを取ったことが挑発行為だなどと主張していた。浦和は今月2日に抗議文をAFCに提出していた。

 この乱闘騒ぎは世界でも報じられた。英国、イタリアなど欧州は各メディアが済州の蛮行などと断罪していた。今月7日には韓国メディアが、白が謝罪のため来日する意向があると伝えたが、浦和の松本広報部長は「クラブからも個人からも何も伝えられていない」と話すなど困惑。騒動は尾を引いていた。

 一方で、浦和にも関係者が乱闘に加わったとして2万ドルの罰金が科された。