J2モンテディオ山形は徳島ヴォルティスに1-6の大敗を喫した。6失点は11年9月23日のJ1時のC大阪戦(0-6)以来となるチーム最多タイの失点記録。この大敗で、昨年11月6日(長崎戦)から続いていたホーム不敗記録も11でストップした。試合後、木山隆之監督(45)は「すべてが良くなかった」と厳しい表情で振り返った。

 ピッチに降りしきる雨とともに、ゲームにも水を差された。前半8分、不可解な形で試合がストップ。徳島DF大崎玲央(25)が木村博之主審(35)にボールの空気圧が足りないと執拗(しつよう)に指摘。この主張を巡って、2度のボール交換が検討され、試合が3分間中断した。慣れたホームの立ち上がりで、好調モンテディオの歯車が徐々に狂い始める。試合再開3分後の11分、DF菅沼駿哉(27)のエリア内でのタックルがまさかのイエローカードとなりPKを献上。微妙な判定から先制点を許すと、一気に負の連鎖に陥った。前半だけで4失点、後半も2失点と続く。まるで阿波踊りのよう、相手の勢いはヒートアップ。徳島のゴールは、衰えることなく山形を突き刺した。

 後半41分、公式戦3戦連続となるゴールを決め1点を返したMF瀬沼優司(26)は「予期せぬことが起こったが、あそこでテンションを保てないと上には行けない。この経験を生かして次につなげたい」と振り返った。木山監督は「サッカーはちょっとしたことで流れが変わる。たくさん言いたいことはあるけど、自分たちで状況を変えられるよう強いチームを作っていきたい」と、決意の表情で前を向いた。

 前節の5位から、この大敗により、得失点差が響いて一気に10位まで転落した。あっけなく破綻してしまった自慢の守備力を、再び立て直してみせる。リスタートは7月1日、再びホームで町田戦だ。