FWヘイスの技ありJ1初ゴールも、実らなかった。北海道コンサドーレ札幌は、首位の柏レイソルに1-2で敗れて6連敗。16位に後退し、第3節以来となるJ2降格圏へと転落した。

 蒸し暑い敵地の空気が、より一層、重苦しく感じられた。時計の針が試合終了に近づくほど、守備ラインは下がり、攻め込まれる時間が長くなった。1-1の後半43分、途中出場の柏FWディエゴ・オリヴェイラにゴールを許して、敗戦。「勝ち点1を持って帰りたいという気持ちが強く出過ぎてしまった。守備一辺倒になると、どうしても耐えられなくなってしまう」と嘆いたMF兵藤は「簡単に相手にボールを渡さず、自分たちの時間をつくることも大事。あれだけ押し込まれたら、J1では守りきれない」と分析した。

 試合後、両監督の言葉も対照的だ。「勝ち点1でも、と思った」と言った札幌四方田監督に対して、目標を優勝に上方修正したばかりの柏下平監督は「そのおかげで、選手は引き分けじゃダメだと強く意識出来たのでは」。優勝を狙うチームと、残留を目指すチーム。立場の違いが、明暗をくっきりと分けてしまった。【中島宙恵】