ホームの9位FC東京と首位鹿島アントラーズが、勝ち点1を分け合った。

 先制点はアウェー鹿島が挙げた。前半16分、右サイドから攻撃を仕掛けてDF西がセンタリング。FW金崎のヘディングシュートはGK林に阻まれたものの、こぼれ球に反応したFWペドロ・ジュニオールが頭で押し込んだ。助っ人の直近5戦5発で鹿島が優位に立ち、22分にもペドロ・ジュニオールがゴール前で決定的な右足シュート。わずかに左へ外れたが、リーグ5連勝中の勢いで相手を押し込んだ。

 一方、3連敗中の東京は攻撃の形をつくれない。序盤こそ攻勢も、攻守の核のFW大久保嘉とDF森重を欠いて苦戦した。ただ、このままで終われなかった。この日は約5万人収容の味の素スタジアムのチケットが完売。これは約2年ぶりで、多くのサポーターが本拠を青赤に染めた。その中で1点を追う前半44分、DF太田の左クロスに右サイドから走り込んだMF橋本が頭で合わせ、GK曽ケ端の体に当たってゴールへ。執念で押し込み、同点に追いついた。篠田監督は右の拳に思い切り力を入れてガッツポーズ。1-1で前半を折り返した。

 後半が始まると、すぐ東京が勝ち越した。2分、再び橋本だ。カウンターからFW永井、FWピーター・ウタカとボールが渡り、最後は走り込んだ橋本へラストパス。これを右足で冷静に、GKの逆側に決めた。約4万2979人の大半を占めた東京サポーターの前で、東京がリードした。

 このまま後半30分まで試合は推移したが、同31分に動く。鹿島ペドロ・ジュニオールが左サイドを破って右足で再びゴールを陥れ、得点を5戦6発に伸ばして追いついた。このまま試合が終わり、攻め合っての引き分けに終わった。