セレッソ大阪がリーグ戦首位の勢いを見せた。今季リーグ戦、ルヴァン杯でも勝っているアルビレックス新潟に、延長の末、粘り勝ちした。2回戦ではホームで新潟医療福祉大を破っている。新潟勢に2連勝しての4回戦進出になった。

 尹晶煥監督(44)は「内容は良くなかったが、新潟に勝つことだけを考えた」と120分の激闘を振り返った。

 前半、延長前半と2度リードを奪われたが、相手に流れを完全に奪われることはなかった。0-1の後半5分、コーナーキックから獲得したPKをMF山口蛍(26)が決めた。延長前半5分に勝ち越された1分後、途中出場のMF丸橋祐介(21)のクロスを、同じく途中出場のFWリカルド・サントス(30)がヘディングで決めて追いついた。決勝点は延長後半8分のDF木本恭生(23)のミドル。

 先制されたが、後半の立ち上がりに同点にした。再びリードされた直後には、途中出場の選手の運動量を生かして、あっさりと追いついた。とどめは豪快な1本。一見、苦戦。だが、リーグ戦8戦負けなしで首位に立つ底力は、したたかに示した。「選手は最後まであきらめずに戦ってくれた」。選手の労をねぎらう尹監督の言葉には、勝つべくして勝った余裕がにじんでいた。