アルビレックス新潟の未勝利は14試合に伸びた。前半に2点リードする絶好の展開をものにできず、後半に4失点で逆転負けした。

 2得点以上したのは、4月の甲府戦以来19試合ぶりになる。前半5分にFWドウグラス・タンキ(23)がMF小川佳純(33)のクロスを左足で押し込んで先制した。前半45分には、MF磯村亮太(26)のクロスにMFホニ(22)が合わせた。

 ホニが「ここにほしい、と思っているところにボールが来た」と言うように、狙い通りの形だった。クロスを多く入れてチャンスをつくる。呂比須ワグナー監督(48)は練習してきたプレーでのゴールに「選手は自分たちのできることをやった」と攻撃面を評価した。

 だが、得点できたときに失点も重なる。それが最下位18位に沈む要因の1つでもある。後半4分にコーナーキックから失点すると、流れを一気に持っていかれた。鹿島のFWレアンドロ(24)にハットトリックを許し、後半44分にはFW金崎夢生(28)にPKを決められた。

 1点返されたところから、押し込まれ続け、結果的にそこから抜け出せなかった。「もっとライン上げて、前に運ばせなければならなかったが、それができなかった」。GK大谷幸輝(28)が言うように、リードしていながらも、最初の失点で試合を支配されてしまった。

 得点と失点のかみ合わせの悪さ。シーズン序盤の課題が解消されないまま、残り8試合。J1残留の可能性はすり減っていく。