FC町田ゼルビアの相馬直樹監督(46)は、12年からスタートした、同じ東京を本拠地にする東京ヴェルディとの「東京クラシック」に連敗し「正直、内容も結果も残念。これは僕の責任でありますし、非常に申し訳ない」とサポーターに向けて謝罪の言葉を口にした。

 序盤から東京Vに繰り返しドリブルで自陣をえぐられ、後手に回った。サイドから長いボールを放り込まれては、押し込まれた。相馬監督は敗因について「チームとして戦いきれず、グループとして意思をつなぎきれなかった」と分析。その上で「自分たちから攻守ともにスイッチを入れられるゲームをやりたい」などと、戦い方の勘所として「スイッチを入れる」という言葉を何度も口にした。

 スイッチを入れることが出来なかった具体的な場面として、2点目を失った前半23分のシーンを挙げた。東京VのMF高木善朗のサイドチェンジで右から左に振られ、FW安在和樹が中央に折り返したボールを、FWアラン・ピニェイロに決められた。相馬監督は「(東京Vは)サイドチェンジを入れて、長いボールを入れてくる。出どころをどう押さえるか…序盤からフリーで蹴らせてしまいましたから」と指摘した。一方で、質疑応答の中で、「スイッチをどう入れるのか?」と質問が飛ぶと「いい時は入りますよ。我々はそれを目指して戦っているし、攻守につながるようにやっている」と力を込めた。

 6月25日のホームでの対戦に2-4で敗れたのに続き、「東京クラシック」は2敗で終わった。相馬監督は「東京でダービーを、同じカテゴリーでやらせていただいていますが、クラブの歴史含め、我々がチャレンジしないといけない。立ち上がりから、出来ないのが全て。後半もリスタートから取られて、痛かった。スイッチが入らないと我々に良さが出てこない…それが全て」と悔しさをにじませた。その上で「1人1人が意思をつなぎ合わせて戦う姿を1分でも、1プレーでもたくさん見せたい」と気を取り直した。【村上幸将】