J1横浜F・マリノスのGK飯倉大樹(31)が12日、横浜市港北区の「一日区長」を務めた。本拠地の日産スタジアム、クラブ事務所ともに港北区に構えている縁などから実現したもので、区役所を訪れた飯倉はまず、同区の横山区長から委嘱状を交付され「一日港北区長」のたすきを掛けてもらった。「港北区をともに盛り上げていけたらと思います」とあいさつすると、続けて「10月21日には横浜F・マリノス対鹿島アントラーズの港北サンクスマッチがあります。そして10月22日には、衆議院選挙があります。みなさん投票に行きましょう」と、選手の顔と区長の顔の両方を見せながら、区民らに呼びかけた。

 その後は区役所内の各階を回り、職員にあいさつしながら各課を視察したり、区長の席に座って執務を体験したりと、さまざまな役割を初体験した。無事に「一日区長」を務め終えた飯倉は「区をまとめる仕事は大変だと思いました。僕たちができるのはサッカーで港北区を盛り上げること。(サッカーは)港北区や横浜市民のみなさんを元気づけられる、ひとつのツールだと思うので、勝利を届けたり、楽しいサッカーをできるように日々頑張っていきたい。初めて体験したからこそ、区長の大変さが身に染みた。終始緊張した」と振り返った。

 また、今回の体験を通じて「GKもそうですが、人をどううまく使うか、どう連係させるかが大切なので、サッカー選手としても社会人としてもコミュニケーションの部分では生かせると思いますし、とてもよい勉強になりました」と、今後のプレー、人生にも生きることを強調していた。この言葉に、横山区長も「すごく大事なことを思い出させてもらいました」と話し、感銘を受けた様子だった。