最下位18位のアルビレックス新潟がJ1残留に可能性を残した。サガン鳥栖に勝った上で、15位ヴァンフォーレ甲府、16位サンフレッチェ広島、17位大宮アルディージャの結果待ちだったが、3チームとも敗れたことで、今節のJ2降格をまぬがれた。

 立役者はDF小泉慶(22)だ。後半10分、コーナーキックのこぼれ球を拾ってミドルシュート。自身13試合ぶりの今季2点目が決勝点に。試合後、残留か降格かは分からなかったが、「どんな結果になっても残り3試合全勝する」と決意。それが伝わったかのように、望みがつながった。

 DF大野和成主将(28)は「新潟のサッカーができている」と言う。厳しく球際で競り合い、ボールを奪ってから速攻。2勝1引き分けのここ3試合は、その形を90分間通している。

 すでに自力残留はなくなったが、自分たちの形が明確になったことで、心のよりどころができた。「このサッカーの精度を上げるだけ」。大野は残留への直接対決となる次節甲府戦(11月18日・デンカS)に目を向けた。