全国高校サッカー選手権(12月30日開幕)の組み合わせ抽選が20日、都内で行われ、関東第一(東京B)が2年連続で開幕カードを引き当て、佐賀東との対戦が決まった。昨年は野洲(滋賀)に1-0と辛勝。小野貴裕監督(37)は「開幕戦の大観衆を味わってほしい」と、2年連続白星発進へ闘志をみなぎらせた。

 2年連続の開幕試合に、DF小野凌弥主将(3年)はうれしそうだった。「自分も去年の野洲戦はピッチに立てました。勝って迎えた正月は本当に気持ち良かったです」。2回戦で正智深谷(埼玉)に敗れたが、開幕戦の魅力はよく分かっている。

 そんな生徒の気持ちを、小野監督も熟知する。「どうせやるなら、あのたくさんの人が見てくれる中でやらせたいです。負ければ大きく露出するし、大変な思いをするかもしれません。でも、勝った時のあの素晴らしい雰囲気を味わってもらいたいです」。実は小野監督が同校監督に就任して初の大きな大会が07年の佐賀総体だった。その3回戦で佐賀東と対戦し、0-3で敗れた。「これも巡り合わせだなと思います」とリベンジを誓った。

 さらにこんな本音も漏らした。「うちは野球部が強くて有名です。私もつい野球部を意識して、それが力みになったこともありました」。2年前の夏の甲子園ではオコエ(楽天)を擁して4強入り。そんな重圧と向き合いながらつかんだ晴れ舞台だ。「開幕試合は特別です。あそこで勝ちたい」。実力伯仲の東京Bブロックを勝ち抜いた本領を発揮する。開幕戦は30日午後2時5分キックオフだ。【井上真】