FW三浦知良(50)のJ2横浜FCと岡田武史オーナー(61=日本協会副会長)のJFL・FC今治が、2月7日に宮崎・日南総合運動公園で練習試合を行うことが12日、分かった。今年はカズの98年W杯(ワールドカップ)フランス大会メンバー落選から20年で、当時の日本代表監督が岡田氏。国内サッカー史に残るドラマの主役2人の興味深い対戦が実現する。

 前日11日に契約更新を発表したカズが岡田氏との“直接対決”をへて51歳シーズンの開幕へ向かう。現在はグアムで個人キャンプ中。18日からチームの第1次ベトナム合宿に合流し、29日から2次キャンプ先の日南に入る。一方のFC今治は31日から同じ宮崎の綾町で。重複期間中の7日に練習試合を組むことで最終調整に入っているという。

 横浜FCとFC今治のトレーニングマッチは昨年2月も実施された。ところが試合3日前にカズが左足を負傷。「無理する時期ではないし、岡田さんの顔もあまり見たくないし」とジョークを飛ばし帰京したため、対決も再会も果たせなかった。この発言に発奮? したのか、昨年は岡田氏視察の今治が3-2で格上撃破と意地を見せている。

 今年こそ2人の共演なるか。くしくも、カズのW杯メンバー落選から20年のタイミングで注目度は高い。98年6月2日、当時41歳の岡田氏は合宿先のスイスでカズを選外にした。「外れるのはカズ、三浦カズ」。あの社会現象の後、2人が最後に“対決”したのが15年1月の阪神・淡路大震災20年慈善試合。カズがスライディングタックルを仕掛ければ、岡田氏も羽交い締めで応戦。「FC今治に出資しない?」と持ちかけるなど終始なごやかだった。

 しかし今回は横浜FCがJ1復帰、FC今治がJ3昇格を目指す1年の開幕直前。因縁などなくとも火花散る強化試合になる。あれから6度目のW杯イヤー。カズはプロ生活33年目、岡田氏はクラブ経営4季目に入った。何歳になっても夢を追う2人が、ロシアにも負けない話題を提供する。