J2のFC町田ゼルビアが13日、ホームの東京・町田市陸上競技場で新加入選手会見を開いた。

 新加入10選手の中でも異色の存在が韓国・成均館大3年生ながら、大学を休学して加入したDFチャン・ハンチョル(21)だ。チャンは17年10月に町田の練習に参加し、横浜FCとの練習試合にも出場。「何試合か見た中で、選択肢の中で実力的にはJ2かなと。町田は、守備戦術が、こと細かく決められており、攻撃の時は攻撃的に出る。自分のスタイルには町田が合っているなと思った」と町田に加入した理由を語った。

 Kリーグクラシック(1部)、Kリーグチャレンジ(2部)のチームからもオファーがあったが「韓国のサッカーは守備的で、守備からカウンターのチームが多い。日本は攻撃に転じた時、攻守の切り替えが速く、学びたかった」とJリーグ挑戦を決断した理由を語った。

 成均館大ではスポーツ科学を学び、日本語の授業も選択していたという。「人体、解剖学を学んでいました。テニスや卓球など、実戦の授業も多かった。休学は何年でも出来るし、復学が出来るよう申請もしている。キャリアが終わったら、また学びたい」という。

 韓国は平昌(ピョンチャン)五輪開幕まで1カ月を切った一方で、正式参加を表明した北朝鮮との問題に全世界の視線が集まっている。その中、母国を離れてプレーすることについては「自分は日本にサッカーをやりに来ているので、心配はない」と言い切った。関係者は「国の情勢は良くないけれども、彼は国を代表して日本に出てきている。そこで、いい成績を出して活躍することが、その後のキャリアは分からないが、いい愛国心の表現になると思う」とチャンの思いを代弁した。【村上幸将】