熊本で3次キャンプ中の北海道コンサドーレ札幌は今日17日、プレシーズンマッチでJ3ギラヴァンツ北九州(ミクニワールドスタジアム北九州)と対戦する。U-21日本代表で今季、川崎フロンターレから期限付き移籍してきたMF三好康児(20)は、強豪MLSバンクーバー・ホワイトキャップスとの2試合(ハワイ)ともにスタメン出場。スピードを生かしたプレーで、右シャドー奪取をアピールする。

 開幕スタメン奪取へ、三好がアピール弾を狙う。16日に行われた11対11の実戦練習で積極的にシュートを放ち、J3北九州との戦いに備えた。「全員が試合モードに入ってきている。個人の結果としては得点につながるプレーをして数字を残したい」。開幕アウェー広島戦を1週間後に控えた“テスト”に闘志を燃やした。

 成長するために札幌にやってきた。小学時代から川崎Fの下部組織所属。15年にトップ昇格し、年代別代表に選ばれてきた。A代表多数在籍の古巣で昨季リーグ戦出場は13試合。J1で、より多い出場機会を求めて移籍を決断した。

 昨季まで約1週間の合宿が年2回程度だった。今回は1カ月以上の長丁場。貪欲な向上心を持つ新戦力に不満はない。「個人的には面白いし、楽しんでいる。体がキツイけど毎日が充実してます」。札幌合流直前のU-23アジア選手権で背番号10を背負い、ゴールを決めた。例年のシーズン前より実り多い日々を過ごしている。

 川崎F時代の主戦場は右サイドハーフ。移籍後の現在、右シャドーで起用されている。よりゴールに近くなり「攻撃のスイッチになると思うので責任持ってやっていければ」と話す。持ち味は技術を生かしたドリブル。チーム戦術として、ボールタッチの回数を制限する練習が多いだけに「試合で前を向いた時は常に(ドルブルを)狙ってやりたい」と、実戦を見据えた。

 同ポジションのライバルはFWヘイス、チャナティップらの外国人選手。「どのチームでも誰かと争う。それに勝つことがステップアップにつながる」と力を込める。米ハワイのパシフィックリム杯1回戦で勝ち越しゴールを決め、勢いに乗る。東京五輪世代の有望株は、自身の成長をチームの進化にリンクさせる。【西塚祐司】