柏レイソルのMF大谷秀和主将(33)が、この日の試合中に相手GKキム・ジンヒョン(30)が柏サポーターから差別的と思われる行為があったとして激高した件について振り返った。

 大谷は後半16分からMF細貝萌と代わってピッチに入った。すると1-1の後半34分過ぎ、ゴールキックに入ろうとしたキム・ジンヒョンが動作を止め、主審に近づいて抗議の姿勢。試合が止まって柏側とマッチコミッショナーが対応し、大谷も事態収拾のためホーム側ゴール裏のサポーター席へ向かい、サポーターたちをなだめた。

 その時について大谷は「自分は離れていたので、何があったかわからなかった。他の相手選手や審判も(柏の)サポーターと話をしてくれと言っていたので。長く試合が中断することもよくないですし、(ゴール裏の)前に来ているサポーターには下がってもらって。(キム・ジンヒョンらは)こういう風に言ってるけどという話をしたら、サポーターは『やってない』と言ったので、それでも疑われるようなことはよくないからと伝えた。どこのスタジアムでも起こってはいけないこと」と話した。約5分後にようやく試合は再開。試合後には審判がキム・ジンヒョンをなだめるなど、スタジアムは騒然とした空気に包まれた。

 試合後、マッチコミッショナーがキム・ジンヒョンから聞き取り調査を行った。キム・ジンヒョンは受けた行為に関して明かさなかったが「今までは集中できていた。それ以外のこと。僕は(そのサポーターの)顔、覚えてます。次こういうことないように社長に任せてます」と冷静に話した。C大阪の玉田稔社長は「レフェリー、マッチコミッショナーにお任せしたので、我々としては何もすることはない。後味の悪い試合。逆に(C大阪のホームで)ないようにしないと」。柏の運営担当は映像で問題の行為があったか調べ、現時点では確認できなかったとした。クラブとして引き続き、調査を行う。