J2のFC町田ゼルビアは23日、4月1日から元日本サッカー協会技術委員、U-15(15歳以下)日本代表コーチ、静岡県サッカー協会理事・技術委員長を歴任し、北海道コンサドーレ札幌の元日本代表MF小野伸二らの育成にも関わった、古川一馬氏(67)がアカデミーのヘッド・オブ・コーチングに就任すると発表した。

 古川氏は、日本サッカー協会(JFA)の育成年代指導の全国的なシステム「ナショナルトレーニングセンター(トレセン)」制度の構築に尽力した指導者だ。静岡・清水一、二、三、四、五の各中学校での指導歴があり、清水トレセンでは町田の相馬直樹監督、現ジュビロ磐田の名波浩監督、鹿島アントラーズの大岩剛監督、J3のSC相模原の元日本代表GK川口能活らの育成に深く携わった。

 町田では、アカデミーのコーチングスタッフの指導に加え、育成年代で最も重要な世代と言われているU-13の指導にも携わる。古川氏は町田を通じ「このたび、FC町田ゼルビアのアカデミーで仕事をさせていただき、大変光栄に思います。これから選手たちや若い指導者に囲まれながら、一緒にサッカーができることに喜びを感じています。そして、世界に通じる選手の育成に努めていきたいと思います。皆様、これからよろしくお願い申し上げます」とコメントした。

 町田は、1977年(昭52)に、町田サッカー協会に所属する小学生たちを選抜して結成された、FC町田トレーニングセンターがルーツで、小学生のサッカークラブが起源となり、子どもたちに夢を与えられる存在を目指すクラブを目標に掲げている。古川氏の招聘(しょうへい)は、育成の街・町田の真の復活を目指す、クラブの熱い思いがある。