H組首位の鹿島アントラーズが上海申花(中国)に2-2で引き分け、2位以内が確定し、2年連続で16強による決勝トーナメント進出を決めた。0-2の後半13分にFW鈴木優磨(21)の今季初得点で追い上げ、同18分には鈴木のアシストから復帰2戦目のMFレアンドロが同点弾を決めた。

 惨敗ムードのチームをよみがえらせた。それは背番号9の力だった。2点を追う後半13分、鈴木は相手DFに当たったこぼれ球を詰めた。1点差にすると、すぐにボールを持って走る。闘志は波及した。5分後に右クロスで、遠いサイドでフリーでいたレアンドロの同点弾を導いた。

 連戦のさなかでただ1人、今季公式戦10試合全てに出場し、これで1得点5アシストを記録。得点力不足に悩むチームの全10得点のうち、6割に絡む。「何でも構わず食って、おなかが出ていた」という昨季は体脂肪が16%。反省から11%に抑えた今季、軽い体が得点のにおいを放っている。

 後半に様相を一変させ、5試合ぶりの複数得点で2年連続の16強進出を決めた。「選手には感謝と最大限の評価をしたい」と大岩監督。通算19冠の鹿島にただ1つない「ACL制覇」へ、最初の関門を突破した。