浦和レッズが主導権を握りながらも、サガン鳥栖の守備網を割ることが出来ず、要所で反撃を食らった末、スコアレスドローに終わった。

 序盤は浦和が主導権を握った。5分、MF宇賀神友弥の左クロスに、ニアサイドでMF長沢和輝が飛び込むもヘッドを合わせきれず、ファーサイドで待ち構えたFW興梠慎三もシュートを打ちにいったが、空振りで決定機を決めきれなかった。それが同18分過ぎ、鳥栖がFW原川力の左FKから攻撃に転じると、同21分には再び原川が前線にスルーパスを通すなど、原川を軸に押し返した。その後は、互いに決定機を作れない展開が続いた。浦和が44分、DF遠藤航がハーフウエーライン自陣寄りから前線に放ったロングフィードに興梠が抜けだしゴールに迫るもシュートまでいけず、前半はスコアレスで終えた。

 後半は両軍ベンチが、攻撃のカードを相次いで切った。鳥栖が後半開始にMF安庸佑に替えてFW田川亨介、同8分にFW池田圭に替えてFWイバルボを投入すれば、浦和も同14分に長沢に替えてMFマルティノス、同28分にはMF青木拓矢に替えてFW李忠成と、9日のYBCルヴァン杯名古屋グランパス戦で今季初ゴールを決めた2人をピッチに送り込んだ。

 浦和は後半43分、興梠に替えてMF山田直輝を投入。その山田を起点に、同44分に攻めたが、宇賀神の左クロスは李に合わなかった。鳥栖も同ロスタイム1分にイバルボを中心に浦和陣内に攻め込み、最後は原川がシュートもGK西川にキャッチされた。その後、浦和は総攻撃を仕掛け、ロスタイム4分が回ったところでFW李が右クロスを放り込むも、DFマウリシオのヘッドはGK権田修一の正面に飛び、試合終了。浦和サポーターで真っ赤に染まったスタンドからはブーイングが飛び、指笛も吹かれた。