ベガルタ仙台のMF永戸勝也(23)が、満身創痍(そうい)の状態でプロ初ゴールに挑む。チーム屈指のイケメンだが8月29日のチーム練習中にMF野津田岳人(24)の肩が顔面を直撃。診察で鼻骨が折れていたことが判明した。同31日は仙台市紫山サッカー場で、かつて仙台に在籍した清水DF二見宏志(26)のフェースガード(FG)を装着して最終調整した。今日1日のホーム清水エスパルス戦では、特注した自身専用のFGで臨む。

清水戦はベンチスタートが濃厚だが、黒いFGを装着して出場機会を待ち、ゴールに突き進む。「ずれたりして邪魔だが、そんな状況じゃない。(骨折が)足とかじゃなく鼻でラッキーだったと前向きにとらえたい。西村の代わりに点を決めます」と意欲を示した。

今季ここまで昨年に並ぶ3アシストをマーク。左サイドから変幻自在のクロスボールを供給し続け、チャンスメークに貢献してきた。さらに昨年の11本を上回る15本のシュートを放つなど、自らゴールへ向かう姿勢も高まっている。「開幕からまずは1発と思ってやってきたが、9月になってしまった。点が取れるように頑張りたい」。渡辺晋監督(44)は「FGをつけて練習しているということは、土俵には上がっているということ。出場するかは言えませんが、スピード感はでてきたと思います」と期待した。【下田雄一】