清水エスパルスが痛すぎる黒星を喫した。アウェーでベガルタ仙台に1-2。1点を追う後半10分、FWドウグラス(30)のヘディングゴールで同点にしたが、後半ロスタイムに決勝点を献上した。つかみかけていた勝ち点1を取りこぼした。

耐え切れなかった。清水は、1-1で迎えた後半ロスタイムにゴールをこじ開けられた。試合後、選手たちはピッチでうなだれた。

FWドウグラスの豪快なプレーもフイに終わった。1点を追う後半10分、小気味いいパスワークから左サイドを崩し、ドウグラスはゴール中央に迷わず突進した。FWデュークのフワリと浮かせたクロスを打点の高いヘディングで合わせると、クロスバーにはね返ったボールが相手GKに当たり、ゴールに吸い込まれた。当初の記録はオウンゴール。試合後に正式なゴールとして認められたが、「最後の最後にしてはいけない(失点)」とうつむいた。

前半24分にはCKから先制点を献上した。ヤン・ヨンソン監督(58)は「リスタートからの守備は改善しなければいけない」と言ってきたが、5試合連続でセットプレーからの失点。またしてもチームの課題を露呈した。

指揮官の思い切った采配も実らなかった。FW長谷川悠(31)を今季リーグ戦で初めてスタメンに起用。ドウグラスとの長身コンビを前線に並べた。前半はロングボール主体の攻撃で単調になるも、ヨンソン監督の決断は早かった。後半開始から長谷川に代えてFW北川航也(22)を投入。最後はDF角田誠(35)を入れて5バックで守備固めを図ったが、相手のパワープレーに屈した。

次戦はドウグラスが累積警告で出場停止。エース不在のピンチで、チーム力が問われる一戦になる。【神谷亮磨】