元サッカーブラジル代表DFロベルト・カルロス(45)が8日、フットサルのデュアリFリーグ共同開催大阪ラウンド(丸善インテックアリーナ大阪)のエキシビションマッチに出場した。会場には伝説の弾丸FKの名手ロベカルを見ようと、1539人のファンが集まった。

AbemaTVドリームのロベカルは、12分ハーフのエキシビションで、Fリーグドリームと対戦。1点を追う2分過ぎに左足で同点ゴール。さらに5分過ぎには強烈なFKで会場の注目を集めた。6分には豪快なミドルをたたき込んで前半だけで2点の活躍。エキシビションだけあって、後半は相手にチームに入って2得点。前後半で4得点で存分に楽しんだ様子。かなり太めになった体形だが、しなやかなボールタッチと、「悪魔の左足」と呼ばれたシャープな振りは健在だった。

ただ、試合で見せつけた存在感もさることながら、会場を去り際のコメントにおとこ気を感じさせた。台風、地震など自然災害が連続する日本での試合に不安がないかと聞かれると、汗が吹き出す顔を紅潮させて言った。

ロベカル 不安はありませんでした。こういう厳しい時こそ、こうして足を運んで、苦しんでいる人たちと一緒の時間を過ごしたかった。そうすることで、少しでも皆さんの気持ちが楽になればと思ってました。もちろん、こうした時ばかりではなく、穏やかな時に日本に来て、日本のファンの人と仲良くなりたいという気持ちもあります。

ロベカルは6日に滞在先のスペイン・マドリードから来日。当初は関西空港に入る予定だったが、台風で壊滅的な被害を受けた状況を踏まえ、成田空港に変更していた。そうまでして来日しただけに、会場では常に笑顔を振りまいて、フットサルの楽しさをアピールしようとピッチを動き回った。お世辞にも軽やかなステップとは言えなかったが、実際に来日した姿に勇気づけられた人もいたはずだ。特に、地震を経験したことがない外国人もいるだけに、北海道地震の衝撃は海外の人にとっては脅威。そういう時に約束を守って来日したロベカルの行動力が印象に残った。

なお、ロベカルは今季結成されたFリーグ選抜(23歳以下)の一員として、同じく丸善インテックアリーナ大阪で行われる仙台戦(9日午後2時半キックオフ予定)に出場する予定。