プレナスなでしこリーグで現在2位のINAC神戸が18日、天王山に向けて神戸市内で練習を行った。

20日は敵地の東京・味の素フィールド西が丘で首位日テレ戦を迎える。リーグは残り3戦で、勝ち点差は5。敗れれば日テレの4連覇が決まり、引き分けでもリーグ制覇が限りなく厳しくなる一戦へ、なでしこジャパンFW岩渕真奈(25)は「ベレーザだから、古巣だからというより、とにかく強いチームを倒したい。負けられないので、気負いせず、全力でぶつかるだけです」と言い切った。

相手は今季15試合を戦い、リーグ最小の失点5。攻守の切り替えが早く、ピッチを広く使いながら、最後は14得点と得点王争いで独走するなでしこジャパンFW田中美南(24)らが決定力を発揮している。

代表の仲間の特徴をよく知るINAC神戸DF鮫島彩(31)は「普通にパス回しをしていても(相手の形に)はめられる。チームで共通認識を持って、戦いたい」。同じくなでしこジャパンで主力のMF中島依美主将(28)は「ベレーザが1位なので、そこに勝たないと意味がない。どれだけやってきたことを出せるか、だと思います」と決戦を見据えた。

当日に向けては日テレの代表FW籾木結花(22)が集客プロデューサーを務める「もみPプロジェクト」も進行中で、満員となる5000人の動員へPR活動を行っている。是が非でも優勝を阻止したいINAC神戸側は、鈴木俊監督(44)が「相手の方がプレッシャーがあるよ。緊張感のある試合で、楽しめるメンタルを持っていこう」とミーティングで選手に語りかけた。意地と意地がぶつかり合う、激しい戦いとなりそうだ。