YBCルヴァンカップ決勝(27日、埼玉スタジアム)に進出した、J1湘南ベルマーレと横浜F・マリノスの前日会見が26日、埼玉スタジアムで行われた。

湘南の曹貴裁監督(49)は、クラブ史上初めて進出した決勝の相手・横浜について「何より横浜さんという、伝統とJリーグ、日本を引っ張ってきたチームと、こういうところで戦えるのは選手冥利(みょうり)に尽きると思う」とリスペクトの思いを口にした。

その上で「Jリーグと並行してやって来ましたけれど、選手が非常に楽しみにしている。たくさんのお客さんが来ていただけると思う。スペクタクルでゴール前のシーンが多い試合にしたい」と意気込んだ。

曹監督は質疑応答で「何をさせなければ優勝できるか?」と聞かれると「(J1で)タイトルを取ったことがないので、よく分からないんですけど」と言い、苦笑した。その上で「決勝戦は、当たり前ですけど2チームだけがファイナリストになれる。普段、選手やスタッフがピッチでやっていることが、どんなものなのかが映し出されるのが決勝戦。普段通りのことをやって、勝てるチームが優勝にふさわしいと思っています。我々も良い服を着てサッカーをするのではなく、普段着でサッカーをする中で、マリノスさんと対抗して、どう勝てるかとやってきた。その気持ちでいきたい」と語った。

神奈川県をホームとする両チームが、埼玉スタジアムで決勝を戦うことについては「同じ神奈川県のチームが、埼玉県で決勝を戦うのは不思議な感じ」と言い、苦笑した。

質疑応答では「横浜の強みと、逆にどこを抑えれば勝てるか?」と質問が出た。曹監督は「選手が毎日やっていて、成長するサッカーを志向する感じ。僕も、そう思っている感じなので、チーム作りに興味がある。それ、そのものがマリノスの強さにつながっていると思う」と横浜のアンジェ・ポステコグルー監督(53)へのリスペクトを口にした。その上で「(強みに)全てふたをするのは非常に難しいチームだし、ちょっとした集中力の欠如が得失点につながる。プレーの際が大事。非常に良いチームを作られていると思います」と評価しつつ、警戒を強めた。【村上幸将】