YBCルヴァンカップ決勝(27日、埼玉スタジアム)に進出した、湘南ベルマーレと横浜F・マリノスの前日会見が26日、埼玉スタジアムで行われた。

横浜MF扇原貴宏(27)は、同じ埼玉スタジアムで行われた元日の天皇杯決勝で、セレッソ大阪に敗れたことを念頭に「天皇杯の元旦決勝は、優勝できず、みんなが悔しい思いをした。その分、難しさ、勝つか負けるかの違いは、みんなが分かっていると思うので、勝ちたい」と、かみしめるように言った。

天皇杯決勝は、前半8分にFW伊藤翔のゴールで先制したものの後半20分に追いつかれ、延長前半5分に逆転を許し1-2で敗戦。扇原は準決勝の柏レイソル戦で左足を痛め、決勝は欠場した。

その後、横浜は前任のエリク・モンバエルツ氏からアンジェ・ポステコグルー監督(53)に指揮官が替わり、サッカーも守備的から攻撃的なものへと180度転換した。扇原は「今季、監督が変わって攻撃的なサッカーをしたからこその決勝進出だと思う。決勝も90分、攻撃的なサッカーをして優勝したい」と、決勝進出は転換した攻撃サッカーの成果だと強調。その上で「どんな対戦相手も、やることを変えずにやってきた。明日もそう。湘南さんにF・マリノスのサッカーをやることが勝利への道。そこはブレないでやりたい」と力を込めた。

その上で、扇原は目前に置かれたルヴァンカップを見つめた。今季、リーグ戦はサッカーを大きく転換したこともあり、30節を終えた現在も自動降格圏17位の柏レイソルと勝ち点5差の11位と苦闘が続くが、ルヴァン杯では優勝した01年以来、17年ぶりの決勝までたどり着いた。決勝で勝てば、国内の主要タイトルで見ても13年度の天皇杯以来、5季ぶりのタイトルとなる。

扇原は「明日、このカップを掲げるために…それはクラブにとって大事なこと。準備もしてきたし、明日、クラブ全員で喜べるように頑張りたい。リーグ戦で結果が出なくても支えてくれたサポーターと一緒に喜び合えるところが見られるように頑張りたい」と決意を新たにした。【村上幸将】