今季J2から昇格した名古屋グランパスが逆転で残留した。勝ち点40で並んだ16位名古屋と14位湘南ベルマーレの残留を懸けた直接対決。試合前には11月23日に大腸がんのため63歳で死去した名古屋の元ゼネラルマネジャー(GM)で代表取締役社長も務めていた久米一正さんへ黙とうがささげられた。

先制したのは湘南。前半19分、MF金子の左クロスに中央のFW菊池が左足を直接合わせて決めた。同37分にはFW梅崎がPKを決めて追加点を挙げた。

横浜、磐田、湘南、鳥栖、名古屋の5チームにプレーオフ圏内の可能性がある最終節。負けられない名古屋は、後半から現役大学生MF相馬に代わってMF前田を投入した。攻撃に勢いがつき始め、同22分、FWジョーが倒されてPKを獲得。ジョーが左足でゴール右に決めて1点を返した。さらに同31分にもPKを決めて同点。得点ランク首位を走る今季24得点目で追い付いた。

だが、試合終了時点で名古屋の順位は暫定16位。他会場の結果を待つことになった。試合終了から2分後、会場がざわつき始め、歓声が起こり始めた。後半ロスタイムに磐田が勝ち越しを許し、敗れたため名古屋の残留が確定。試合終了から5分後には、会場に「残留が決定した」とアナウンスが流れ、大歓声に包まれた。