法大の長山一也監督(36)は、2014年の就任から5年目で2つ目のタイトルを手にした。

FWディサロ燦(あきら)シルヴァーノ(4年=三菱養和SCユース)の決勝点で駒大を1-0で退け、42年ぶり3度目の優勝。昨年夏の総理大臣杯で日本一になったのに続き、冬の選手権でも日本一に輝いた。

試合後のインタビューでは「初戦でも先制されたり、苦しい試合ばかりでした。我慢するところで我慢して、粘り強く戦えた。(選手たちの)人間力が出せたと思います」。目には涙をため、喜びをかみしめるように話した。

1年前の選手権決勝、流通経大に1-5と敗れた。後半途中に同点としたが、退場者が出たこともあり、終盤に一気に突き放された。そこから1年、そのリベンジを果たすことが目標になった。日常生活から見つめ直し、トレーニングに励んできた。「慢心することなく、謙虚に取り組むことを徹底してやってきた」。

U-21日本代表FW上田綺世(あやせ、2年=鹿島学園)ら能力の高い選手がそろうが、誰もがひたむきに走り、真摯(しんし)にサッカーに取り組んだ。それが日本一という結果を生んだ。「最後に勝ててうれしいです」。平成最後の大学日本一。36歳の指揮官は、とびっきりの笑顔を輝かせた。