日本サッカー協会(JFA)は7日、都内のJFAハウスで理事会を開き、浦和に対して罰金200万円とけん責処分を下したことを発表した。

浦和は昨年12月の天皇杯決勝で、試合開始前の選手入場時にクラブのエンブレムをかたどった縦17メートル、幅14メートルの大きなフラッグをゴール裏に掲揚した。左右のアッパースタンド最上段から地面に垂らしたロープにフラッグをくくりつけ、引き上げる形で掲出されていた。これについてJFAは「重大な事故を引き起こす可能性もあったが、事前に主催者(JFA)に許可を求めることをしなかった」とした。掲出するフラッグのデザインは事前に申請があったが、掲出方法については通知がなかった。安全性を担保するための準備や申請がなかったことが問題となった。

また、試合前日に主催者に無許可でサポーターをスタジアム内に引き入れ、コレオグラフィーなどの応援物の持ち込み、設置準備等を行わせていた。スタジアム管理者がすぐにJFAに報告したため、JFAが注意を行って準備は取りやめられた。

さらにサポーターが決勝の試合開始前と終了後に発煙筒などに着火し、浦和のチームバスに向かって振りかざすなどの危険行為もあった。JFAは、浦和がこの行為を防ぐための適切な処置を講じなかったとした。

これらの一連の事実に対し、今回の処分が下された。今回の件に関して、JFAが特定のサポーターに対して処分などのアクションを取る予定はないという。

これについて浦和の山西学広報部長は「JFAさんとのコミュニケーション不足だった部分があった。真摯に受け止めて、競技運営を考えていきたい」と話した。