清水エスパルスは鹿児島キャンプ10日目の9日、FCソウルと練習試合(45分×3本)を行い、0-0で引き分けた。

キャンプ最後の実戦では3バックの布陣を試し、無失点。開幕戦(23日、Eスタ)で対戦する広島の関係者も偵察に訪れていた一戦で、進化したチームの片りんを見せた。

主力組が出場した1本目にヤン・ヨンソン監督(58)が動いた。試合開始は4-4-2だったが、同20分にMF中村慶太(25)が負傷退場。DF立田悠悟(20)を投入し、3-5-2に変えた。指揮官は「どこまでできるか確認したかった」。3バックは7日から本格的に練習を開始。昨季も複数回試合終盤で見せた布陣だが、長時間同じ形で戦うのは初めてだった。

それでも、押し込まれる場面で中央を固め、ピンチを作らせなかった。DF立田は「難しい中でも話しながら修正できた。もっと良くなる」と手応えを口にした。今季も4バックが基本線。ただ、対戦相手や試合状況によって併用できることで、戦い方に厚みが出る。開幕前のキャンプでテストできたことでめども立った。ヨンソン監督は「うまく守り切れたと思う」と強調。今日10日に鹿児島キャンプを打ち上げる清水は、新布陣に磨きをかけながら開幕に照準を合わせていく。【神谷亮磨】