JFAアカデミー福島が清水ジュニアユース(JY)を3-2で破り、14年の初参加以来、初めて優勝した。立ち上がりに先制されたが、FW植田陸(りく)がハットトリックを決めて逆転。清水JYの猛攻を1点に抑えて逃げ切った。

植田の独壇場だった。前半2分に先制を許したが、そこから火が付いた。「やってやろうという気持ちになりました」。前半14分に右サイドからのクロスをエリア内で右足を振り抜き、同点。前半30分には左サイドから、相手GKが前に出ていることを見てループシュートを決め、逆転した。「キーパーが出ていたので、狙っていました」。

後半25分にもエリア外からゴール右隅へ、弧を描くシュートで勝利を決定づけた。公式戦では初のハットトリックに「うれしかった」と笑みがはじけた。

浜松市生まれ。1学年上で同郷のU-15日本代表候補DF牧田拓樹(ひろき)に憧れて、入校した。普段は中央でプレーすることが多いが、この日は左ウイング。高い位置を保ちながら守備でも奮闘した。この日が、チームとして清水JY戦初勝利。植田は「これまで勝てなかったので、良かったです」と喜んだ。【和田憲明】