ベガルタ仙台のMF関口訓充(33)が古巣浦和レッズとのホーム開幕戦(23日、ユアテックスタジアム仙台)へ向け、勝利の扉をこじ開けるキラーパスに磨きをかけた。

13日、宮崎市KIRISHIMAハイビスカス陸上競技場で行われたミニゲームで左ウイングバックに入り、FW長沢駿(30)のゴールをアシストするなど攻守で猛アピール。新たな背番号7とともに、仙台では7年ぶりとなる開幕戦のピッチをイメージした。

右サイドに大きく重心が傾くのを見逃さなかった。関口は左サイドの大外から、あうんの呼吸でMF富田晋伍(32)が入れたボールにフリーで反応。縦に持ち込むと左足クロスを長沢の頭にピンポイントで合わせ、ゴールを演出した。直後にも中央から前線に走りだした長沢の足もとに鋭いスルーパスを供給。ゴールこそならなかったが、スピーディーな球出しで2度の決定機を生み出した。

関口 あのシーンは、コーチから映像を見せてもらいながら指摘された部分。ああいうボールを入れることができれば、相手の前でシュン(長沢)が競り勝ってくれる。タイミングばっちりだったし、あれができればどんな相手でも点が取れる。

昨年まで分析担当を務めた小林慶行ヘッドコーチ(41)が個人向けに作製した試合中などの映像で、戦術的な動きをフィードバック。その成果をベテランらしく一発回答で表現した。キャンプインから武器である左足のケアを怠らない。練習直後から左大腿(だいたい)部と足首を15分間をアイシングし、万全を期している。「相手に負けないように、状況に応じてしっかり走っていきたい」。開幕スタメンへの準備は整っている。【下田雄一】