磐田は開幕2戦で2分けとなった。広島戦で0-0のドロー。リーグ初戦の昇格組・松本戦(1-1)に続き、白星を逃した。それでも昨季2位の強豪チームを相手に、攻撃陣がシュートを連発。守備陣も90分間を無失点で終え、一定の成果を残した。

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磐田が、09年7月の勝利を最後に7戦未勝利中のアウェー広島戦で、果敢に勝利を目指した。前半8分、MF松本昌也(24)のスルーパスにFW川又堅碁(29)が抜け出し、好位置でFKを獲得。同41分には、今季新加入のFWロドリゲス(23)がワンツーから右足ミドルを放った。得点には至らなかったが、積極的に広島ゴールを狙った。

この日、DF大井健太郎(34)が左足ふくらはぎを痛めて欠場した。昨季、全34試合にフルタイム出場したDFリーダーを欠く中、守備陣も体を張った。先発起用されたDF新里亮(28)を中心に、身長189センチの広島FWパトリック(31)を起点とした攻撃に対応。無失点で前半を折り返した。

後半、名波浩監督(46)は「勝ち点3をしっかり取って帰ろう」と、選手をピッチに送り出した。同15分、カウンターからMFアダイウトン(28)が抜けだし、右足でシュート。同24分にはCKを川又が頭で合わせ、同ロスタイムにも途中出場のMF荒木大吾(25)がドリブルでゴールに迫った。戦前、指揮官が「内容以上に重要」とポイントに挙げていた先制点を全員で奪いにいった。

しかし、無得点のまま、後半ロスタイムも表示の5分を経過。最後まで1点を奪えず、試合終了の笛が鳴った。鬼門突破で今季初勝利とはいかなかったが、昨季リーグ2位の相手に互角以上の戦いを展開。敵地で貴重な勝ち点1を獲得した。【前田和哉】